怪文書

オタクに幸あれ

あした私は知らない男に抱かれる

 

初めてTDCホールへ行ったのは、2009年の10月。

中学テニスの全国大会決勝戦のために立見席を取りました。当時はまだJCBホールという名称でした。
公演についての記憶はDVDの映像に上書きされてしまったけれど、そうめんが全然見えないと怒り狂ったことはよく覚えています。
それから8年以上、同じ場所でたくさんの試合を見てきました。

 

あした私は、その会場に、生まれて初めてテニスの試合ではないものを観に行きます。

 

「王子様」に恋をした14歳の夏から十数年。
私はもはや『テニスの王子様』という概念と結婚に近い結びつきをしており、一生添い遂げるつもりで生きています。人々は、まるで『テニスの王子様』を悪い魔女のように扱い、しばしば「いつか夢から覚めると良いね」などと言いました。ですが、夢女としてキャラクターと結婚したいとかそういうことではなく、3次元に生きる私が『テニスの王子様』(概念)と結ばれ、満たされていたので、他には何も必要ありませんでした。

 

あした私は、そんな平穏な日々に突然現れた異邦人を観に行きます。

 

通い慣れた場所で、よく知らないけれど今とにかく好きで好きでたまらない存在を観るーーこれは、自室で知らない男に抱かれるのを待つ感覚なのです。いやそんな感覚知らんけど。

楽しみなような、怖いような、とにかく24時間後の自分の姿が全く想像できません。わかるのは、まちがいなく今よりも24時間後の私が幸せになっているということだけです。

 

(DearDreamのツアー初日前夜なので心に留めておけない思いが爆発して書きました。頭は大丈夫です。)

http://pot.hatenablog.jp/entry/2017/10/29/223042