怪文書

オタクに幸あれ

Is there a Santa Claus? (キャラクターは存在するか)

 「アニメのキャラに心はない」

 そんな発言を耳にして、この社説を思い出した。

 サンタクロースはいるの?ーー少女の純粋な心に応えた、あまりにも有名な文章だ。

“Yes, Virginia, There is a Santa Claus” | Newseum 

there is a veil covering the unseen world which not the strongest man, nor even the united strength of all the strongest men that ever lived, could tear apart. Only faith, fancy, poetry, love, romance, can push aside that curtain and view and picture the supernal beauty and glory beyond.

 目に見えない世界はベールで覆われていて、力ずくではそれをこじ開けることはできない。信じる気持ちや愛する心だけが、その向こうの、美しくすてきなものにふれられる。

 

 

 私には、サンタクロースの存在を信じた記憶がない。クリスマスの夜は、夕食をとっているときに両親から直接プレゼントをもらっていたからだろう。

 そんな私が、いま「サンタクロースは本当にいるの?」と問う子どもたちに、「いるよ」と答えている。

 二次元のキャラクターに傾倒している身だからこそ、「いる」とはっきり断言できる。今は見えなくても、ふれられなくても、信じているからそう言っている。たとえ自然のものではなくても、サンタクロースもキャラクターも、一人一人がその存在に神様のような力を宿していると願うから、彼らは「いる」のだ。

 

 

 Are there “character”s?

 私たちの愛するキャラクターは、物理的には存在しない。

 けれど、見たことがないからと言って、触ったことがないからと言って、存在しないと言えるだろうか。

 誰かーー三次元だろうが二次元だろうがーーを好きになる気持ちだって、目に見えないし、やわらかいとか固いとかの感触もない。いつもあやふやだ。

 それでも、そんな不定形な自分の心を信じられるというなら、キャラクターの存在を認めることも同じなのではないかと思う。

 Yes,OTAKU,there are “character”s.