怪文書

オタクに幸あれ

2.8次元ときめき体験【GSオンリーコスプレイベント感想】

 3月20日、ときめきメモリアルGirl's Sideオンリーコスプレイベントへ行ってきました。ではなくて、3月20日、千葉県はばたき市にあるはばたき学園と羽ヶ崎学園へ行ってきました。

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 当日は三連休の中日。潮干狩りシーズンということもあり、館山道は他県ナンバーの車で溢れていました。多くの生徒さんたちは東京駅から会場まで直通の貸切バスで来ていたのですが、渋滞にはまりさぞ大変だったろうと思いきや、バスの中でGSイベントのDVDを見て(YES!)していたため「全く気にならなかった」とのこと。バスは3台貸し切っていたそうで、企画された方の気配りパラの高さに感動です。そして参加者の多さにびっくりです。

 スタジオへ入ると、校内放送でGSシリーズのBGMが流れ、昇降口の受付には制服に腕章をつけたスタッフさんが。ここがはばたき学園か……わたしの高校生活、いいことありそう!!わたしはここで入学式!

 

 私はコスプレをほとんどしたことがなかったのですが、今回のイベントは「GSが大好きな人たちによる、GSが大好きな人のためのイベント」「学園生活を体感」(ときメモGSオンリーコスプレイベントホームページ より引用)というコンセプトで、手練れでも初心者でもモブでもはばたき学園・羽ヶ崎学園の生徒・先生なら誰でもウェルカム!な空気をあらかじめ出していただいていたので、参加の決断がしやすかったです。

 3rdのモブ女生徒として一人で参加したけれど、会場の空気が本当に暖かく、「ここがはばたき学園/羽ヶ崎学園なんだ……」と何度もしみじみしました。初対面の方とも濃厚な交流ができ、机をくっつけてお弁当を食べたり、おやつを広げたりと、本物の高校のような、同窓会のような、素晴らしい空間がそこにありました。公式がああいった状況になってしまったので、みんな飢えた獣のごとくはしゃいでいました。人間って、あんなに長時間笑顔でいられるんだね。すごい。びっくりした。

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 「女子高生っぽいもの」をみんなが追求して持ち寄った様子。リプトンの紙パックとプチシリーズとコンビニ袋は鉄板です。

 

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 また、教室や廊下にはGSの小ネタがちりばめられています。教卓に置かれた日誌、進路希望調査票、漢字の小テスト、机の上に散らばるレシート、校内新聞や部活勧誘のポスター、そしてSA・KU・YA……。愛しかない。ここには愛しかない。ラブってことだろ。

 小ネタについては、桜井琥一の漢字小テストが100点満点なのを見て最高の気持ちになりました。だって桜井琥一、あんなナリして文系で、テストでは語学の点数がめちゃくちゃ高いんですよ。般若のタンクトップとか着てるのに。琉夏は天才肌の理数系だけど、琥一は文系なんですよ。あんなにいかついのに。漢字の小テストを受けている桜井琥一……ああ……スタッフの皆様、GSの世界をこの憂き世に起こしてくださり、本当にありがとうございました。

 

 モブとしては「卒業アルバム用の日常風景を撮られている」感覚でいました。「そこの女子~卒アルの写真屋さんきてるよ~はい撮るよ~!」って言われてピースするかんじ。ランチタイムや友達とわちゃわちゃ遊んでいる様子、授業や補習の風景など、普通では考えられないようなコスプレ写真を撮れたと思います。楽しかった~!

 建物内外での自由撮影のほか、作品ごとに授業風景の撮影もありました。教室に同じGS制服の人たちがたくさん座っている様子は圧巻。「起立!礼!」で激しいシャッター音とうっとりしたため息が響きます。私が参加した回では、桜井兄弟の耳をひっぱる大迫ちゃん+それを見ている氷室先生、不二山くんの早弁、大迫ちゃんによる居眠り生徒起こしなども見られました。大迫学級の生徒になれて幸せ……!

 

 卒業式の様子も撮影する予定だったのですが、時間の都合で割愛。そんな中でも、理事長によるスピーチ「諸君、はばたけ!」を聞けたのでとっても嬉しかったです。校内放送の「いつも心にときめきを」を(YES!)し、主催さんの音頭で「いつも心に」「ときめきをー!」をコールし、イベントは終了しました。一日で入学から卒業までを体感できました。胸がいっぱいです。

 

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 イベント運営のみなさま、交流してくださったみなさま、手を振って振り返してくださったみなさま、参加されたみなさま、ほんとうに素敵な時間と空間をありがとうございました。もう、何度もお礼言っちゃう。だって本当に楽しくて幸せだったんだもん。2次元でもなく、2.5次元でもなく……GSはゲームとかジャンルとかそういった括りではなく高校生活の思い出なので3次元と言いたいところだけどそうでもなく……2.8次元くらいの世界を体験できました。

 4年前、GS文化祭のため張り切って購入した数万円の公式はば学制服をもう一度着られてよかったです。もう十分に元を取ったと思うけれど、また着たいです。絶対にまた着たいです。 

 

 

 

 

 

「コスプレ」について

 

 これまでに何度か「コスプレ」というものをしたことがあった。それらはすべて、大学祭やカラオケ、アルバイト先、同人誌即売会などで場を盛り上げる目的だった。「コスプレ」は、そういうものだと思っていた。4年前のGS文化祭は花椿カレンの格好をしていたが、ただ「着ている」だけ、といった感覚は捨てきれなかった。

 「コスプレ」は何のためにするのか、「コスプレ」をしている人達はどういったことを考えているのか。「コスプレ」は、私には未知の世界だった。

 

 GSの話題から逸れるが、私は『テニスの王子様』の熱烈なファン活動をしている。『テニスの王子様』にはミュージカル版があり、見目麗しい男性たちがキャラクターに扮し、舞台上で本物のキャラクターのように振舞う、文字通りの「コスチューム・プレイ」が行われている。コスチューム(衣装)を着てプレイ(演技)して、格好良いポーズをした写真も売られている。テニミュは広義の「コスプレ」ではないが、2次元のキャラクターを3次元に起こしている様子は、「コスプレ」に近いと言えるだろう。そのせいか、「コスプレ」に対して「公式でプロがそれっぽいことをやっているのに、べつにわざわざ一般人がやらなくても……」という感情を持っていた。

 

 そんな失礼なことを考えていた私が今回のイベントに参加したのは、はば学・はね学の生活を体感してみたい!と思ったからだ。そして実際に行ってみて、様々な人と交流することで、「コスプレ」の「プレ」の意味に気付かされた。コスチューム・プレイの「play」は、「ふるまう」ことであり、「あそぶ」こと。べつに「演じ」なくても良いのだと。「遊ぶ」ことなのだと。

 「コスプレ」は、衣装を着てポーズを取って写真におさまるばかりのものではない。写真におさまらない部分も楽しむ――キャラクターの存在する世界を体験できるものなのだ。コスチュームを身に着けることで見えてくる世界があった。特に今回のイベントは、モブ生徒になっても良いルールだったので、GSの世界に自分が存在している感覚を強く意識できたのだと思う。実際にいるキャラクターになりきる場合は、また違う世界が見えてくるのだろう。