酔生夢死

オタクに幸あれ

幸福な承認と、ありのままの私と。

 

「世界一の宝物だよ。今までで一番キラキラしててキレイで温かくてかわいくて大好き!」

 これだけ聞いて、「宝物」は何をさしていると思うだろうか。恋人? 仲間? 違う。

 ファンなのだ。アイドルが、自分たちのライブに来たファンのことを、キラキラしててキレイで温かくてかわいくて大好きだと言う。

 これはドリフェス!アプリの劇中劇に出てくる台詞だ。ドリフェス!プロジェクトの神髄は、この一言に詰まっていると思う。ファンが実際にそう感じているんだから間違いない。ドリフェス!から受け取る“承認”は、ファンをいつも幸せな気持ちにしてくれる。

 

ファンに当事者意識を持たせる

2010年代のオタクは、推しに毎日会えるようになった……!*1

 猫も杓子もソーシャルゲーム化の時代。2次元オタクは、スマートフォンを触りさえすれば、職場のトイレでも“推し”と会えるようになった。

 ドリフェス!は、そんな数多あるソーシャルゲームのひとつだ。だが、おそらく唯一無二といえる偉業がある。それは、2次元オタクにオタクとしての居場所を作ったことだ。

 アイドルはファンに衣装を着せてもらえないと舞台で輝くことができない。客席にファンがいなければライブは成立しない。ドリフェス!に関わっているとき、ファン自身も、“ファンとして”アイドルのステージを作り上げる当事者に仕立て上げられているのだ。

 

 その世界観は、さまざまな展開をするドリフェス!のすべてに共通している。

 思い返せば、ファンミーティング03で販売されていたバッグに「FAN & ME」と書かれていたことが、長く心にひっかかっていた。配信映像で見たファンミーティング02のTシャツには「DearDream KUROFUNE ...and YOU!!」とあった。ライブ会場で、舞台上だけでなく客席も含めてこのメンバーでライブができるのは一回きり、同じライブは二度とない、と強調するところが印象的だった。BATTLE LIVEでのバンドメンバー紹介の最後、「そして……お前らだ!」と呼ばれたことで、涙が溢れそうになった。

 ただし、アニメは完パケ済みのドキュメンタリーという設定なので、ライブの客席にいまの自分を座らせることはできない。また、物理的に参加できる3次元のライブはあくまで3次元での出来事であり、2次元のキャラクターがおこなうライブとは異なった性質を持っている(※DearDreamとKUROFUNEというアーティストは、2次元と3次元にそれぞれパラレルで存在していると考えてほしい)。

 

 しかし、アプリは違う。常に最新の当事者でいられる場がアプリなのだ。

 ドリフェス!アプリのリズムゲームは、ファンである自分が、いま、ライブに参加している設定だ。自分の選んだ衣装が楽曲のイメージに合っているかどうかでライブの盛りあがり方(ゲームのスコア)が変わる。タップがうまくできる、イコール、ペンライトの振り方やコールがうまくできたということになる。ミスが多ければ、ライブを盛り上げられなかったということになる。ファンとしての自分の力(強い衣装を手に入れる財力と運、リズムゲームの技術)が必要とされるのである。

 ドリフェス!界のミスターアイドルこと佐々木純哉くんは言った。「俺をアイドルにしてくれてありがとな!」と。アイドルの道を選んだのは彼自身であり、念願叶ってプロのアイドルになれたのは彼の努力があったからだ。それでも、「アイドルは応援を届けてくれるファンがいないと成り立たない」と言い続け、ファンがその場にいることの正当性を認める。こうしてファンは、マズローの言うところの「承認・尊重の欲求」を満たされるのだ。

 

 

 

ありのままの私の承認

 ドリフェス!のファンは、アイドルの彼らに「大好きだよ」「愛してるぜ!」と言われるために、2次元の美少女に成り代わる必要は一切ない。ドリフェス!の前では、オタクはありのままの自分でいて良いのだ。

 だから私も、千葉に住む平凡な会社員のままで良い。現実を生きる私が、ライブへ行き(リズムゲーム)、友達と会って(フレンドへの挨拶)、ランダムブロマイドを現金で買って(ドリカショップのガシャ)、空き時間に配信番組を見て(チャンネル)、ポスターやぬいの並ぶ部屋(マイルーム)に帰る。時には部屋を片付けて、その日の気分で缶バッジを並べ替える。現実に即したオタク生活を送れるのがドリフェス!アプリだ。しみじみ、ドリフェス!のアプリはシステマティックで無駄がないと思う。なのに、夢が詰まっている。天才。

 そんなフレーズの入った歌が流行ったのももう4年も前になるらしいが、現実の、ありのままの姿で2次元キャラクターを応援できるのは、究極の自己投影といえるだろう。この“承認”により、3次元の自分と2次元の世界が時間も空間も超えて繋がっていると感じられてしまう。普通に気が狂う。

 

 

 私は、自分の承認欲求はかなり満たされていると感じていた。人間関係での悩みもなく、仕事は順調で、SNSともうまく付き合えている。

 ただ、2次元からの承認だけは諦めるしかなかった。どれだけ好きな2次元のキャラクターがいても、3次元に生きる私そのものの存在を認められて、大切だと言われるなんてことはありえない。この昇華しきれない想いを一生抱えていくしかないと思っていた。

 その考えが、ドリフェス!と出会って一変した。ただのオタクである私を、「キラキラしててキレイで温かくてかわいくて大好き!」と、「ライバル」と、「オレたちの夢」だと言ってくれた。ただのオタクに、居心地の良すぎる場を作ってくれた。好きという気持ちを肯定して、受け止めて、返そうとしてくれる。

 ドリフェス!アプリの好きなところを挙げたらきりがないけれど、私は、ありのままの自分でいられる心地良さが一番好きだ。

 

 

 2週間、どうしたいのか、何ができるのかをたくさん考えた。

 私の願いは、自分が大好きで、ものすごく幸せを感じさせてもらっているこのプロジェクトを、他の誰からも「失敗だった」と思われたくない、というものが一番大きいらしい(というのは綺麗事で、私の居場所であるアプリを終わらせないでほしいのが第一)。

 この幸福な“承認”を消えさせたくない。他の多くの人にも感じてほしい。だからちょっとだけ、ドリフェス!のアプリを見てほしい。自分自身に対する価値観が変わると思う。

 

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アイドルのハッピーエンドを考える

 私が「無理っしょ」と思っても、「イケるっしょ!」と返してくれるイマジナリー天宮奏くんは出てきてくれなかった。彼はーーもうひとりの彼は、一度ぐっと言葉に詰まりながら、9時間前に見た悪夢の続きを私たちに伝えた。

 2018年3月5日、21時すぎの話だ。

 3次元の彼らは役者だから、あの表情はすべて演技だったのかもしれない。ならばあっぱれだ。でも、「すべてはキミの笑顔のために」と謳って、歌ってきたプロジェクトの「一旦の区切り」を告げる場にわざわざあの顔を作ってきたというのなら、芸能人やめちまえ、って思う。

 

 アイドルは、どういったさいごを迎えれば、ハッピーエンドと言えるのだろうか。
 フィクションの乙女ゲームならば、アイドルと主人公の幸せな未来が描かれてハッピーエンド。12話で終わるアニメなら、デビューが決まったり、ライブが成功したりする最終話がそうだ。
 では、ノンフィクションのアイドルには、「“応援”プロジェクト」のアイドルには、どんな幕引きがふさわしいのだろう。

 私は、テレビで流れてきた映像でしか、アイドルのおわりの瞬間を見たことがない。人気絶頂のなかステージにマイクを置いて辞めた人がいた。問題行為を起こして芸能界を去った人もいた。知らないうちに解散していた人たちもいた。優勝という最終到達点をもつスポーツ漫画とは違う。大団円を迎えたアイドルは、きっとそんなに多くない。

 

 3月5日の12時と21時、その報を受けたとき、とても悲しかったと同時に、なんという綺麗事なのだろうと思った。(「綺麗事」は、「実情にそぐわない、体裁ばかりを整えた事柄。」と「手際よく美しく仕上げること。」という2つの意味をもつ*1が、そのどちらにも当てはまる。)

 アーティストが、目標のひとつであった武道館ライブで、ファンに惜しまれながら、「一旦」の「区切り」を迎える。美しい幕引きではないか。私の理性はそう言う。

 彼らに定められていたゴールがどこなのか、オタクには知る術などない。1st LIVEのBD*2には「ゴールってのはないんだけどね」というコメントがしっかり収録されているので、少なくとも彼らは、この時点では明確なゴールを描いていなかっただろう。

 活動期間2年半のうち、私は半年しか知らない。

 でも、今年15周年を迎える2.5次元開拓者のテニミュは、2年半で何してたと思う? ファーストシーズンの関東氷帝公演だよ。あいつこそがテニスの王子様の、あの公演だよ。全然じゃん、まだまだこれからじゃん。ここからのぼりつめたんじゃん。だから、宇宙初の5次元アイドルであるドリフェスくんも、2年半より先を考えてもよかったと思わずにはいられない。

 

 1st LIVEはR1話、R11話はツアーに繋がった。アニメはハッピーエンドで幕を閉じ、その先の物語はアプリに繋がっている。

 では、アプリのほうはどうすればハッピーエンドになるのか。You are my RIVALは、Whole New Worldは。慎と純哉のほぼ個人イベストがあったんだから、残りの5人にだって用意されていたんじゃないのか。ツアーを振り返るミラステはどうなる。ウサギ耳ネコ耳ばっかり出しやがって、もっとイヌ派のフォローもしろ。消化不良だ。

 このあと武道館を匂わせて、3次元にバトンパスして。そして3次元を締めて「区切り」か。それがドリフェス!プロジェクトの選んだハッピーエンドか。その潔さ良し、武道館ライブが2+3−2次元にならないような演出ならば受け入れるしかないけれど、「けれど」の逆接付きだ。「けれど」の先の感情は、まだまとまらない。

*1:綺麗事(きれいごと)の意味 - goo国語辞書

*2:

世の中はユメの渡りの浮橋か

 パシフィコ横浜が怖かった。

 あの会場は、ちょうど10年前に「100曲マラソン」が開催された場所だ。「100曲マラソン」とは、漫画『テニスの王子様』の週刊連載が完結した約2週後に開催されたイベントだった。

 許斐先生が皆川さんの手を取って階段をのぼっていったとき、ああ、私たちの前にいた越前リョーマが、かみさまのもとへ帰っていくんだ、天つ風雲の通ひ路ふきとぢよ王子様のすがたしばしとどめむ……と泣き崩れたことを鮮明に覚えている。

 公演後は、会場外でぼんやり海を眺めるファンの背中がせつなくて、また泣いた。楽しさと悲しさと幸せと喪失感がまとめて襲ってくることに対応できなくて、ぼろぼろになって2日間寝込んだ。

 パシフィコは、私の目の前から大切なものをどこかへ隠してしまった、恐怖の会場だった。

 

 

 今回も“最終日”はパシフィコだった。

 私がドリフェスを好きになったのは、すでにツアーの詳細が発表された後だったが、長くファンをしている方が言うに、当時は「ツアー!わーい!……えっ、パシフィコ……埋まるの…………?」という雰囲気だったらしい。そこから、すべてを閉じてしまうのではないかというおそれもあったと聞く。

 確かに、このプロジェクトに、ほんのわずかだけ、一瞬のはかなさを感じていたことは間違いない。それは私がドリフェスを知ったとき、ハンサムの世代交代がおこなわれていたからだ。乱暴な言い方をしてしまうと、アイドル売りには寿命がある、と感じていた。

 だから、2月26日は仕事に行ける気がしなくて、横浜に宿を取った。夢から醒めたくなかった。

 

 

 だが、そうはならなかった。

 誰かが「日常のつらいことも、DearDreamとKUROFUNEを見ているときくらいは全部忘れて」と言った。誰かが「明日へ連れていってあげる」と言っている。

 ツアーが終わったら泣いて立てなくなるかもしれない。またパシフィコ横浜で「よーし!みんなで死ぬか!」という気持ちになるかもしれない。事前のそんな不安はすべて杞憂に終わった。

 DearDreamはファンを泣かせにこなかった。DearDreamは、ファンを笑顔にするのだ。ぽろっと「お疲れさまでした」と言ってしまうとか、もう喋ることがないからと万歳三唱をさせてくるところとか、もっと歌ってほしいと叫ぶファンを「だめ!」と一喝するとかの面白さもあるけれど、歌声と笑顔と、彼らを構成するありとあらゆるものでファンを笑顔にしてくれる。私が笑顔になったところで真顔だった人も泣いていた人もいるんだろうけど、受け取る感情は人それぞれなのでそれで良いと誰かが言っていた。

 だから、楽しかったなあという気持ちで会場を出られたし、終演後に友達と食べたカレーうどんはすごくおいしかった。休もうと思っていた仕事に、うちわの入ったカバンを持ったまま向かっている。

 ドリフェスプロジェクトが強く意識しているという「地続き感」を、ここにも見た。ライブ中というユメの時間だけ彼らの世界と私たちの世界が地続きになるのではなく、私たちの日常生活とライブも繋がっているのだと思う。ドリフェス!R11話の天宮奏くんのMCを全部ここに引用したいくらい、あの言葉が響いている。アイドルってすごい。日常へ戻ろうと思わせてくれるんだよ。こんなのアリかよ。びっくりだよ。

 

 きのう、パシフィコ横浜は、私にとってかけがえのない場所になった。私たちは、あの場所でドリフェス!Rのまぼろしの12話の目撃者になったのだと思う。

 

 しんみりポイントがなかったとは言えないが、愛知から帰ってきたときの自分の言葉を思い出して、今日も明日も生きていく。ありがとうDearDream、ありがとうKUROFUNE、ありがとうドリフェス!プロジェクト。

ドリフェスは常に「今が最高」と思えるコンテンツだから、これ以上の幸せを考えられなくて、気を抜くとしんみりしちゃうんだけど、それはともかくDearDreamが大好きなんだよ

ダイアリー オブ フリーティングドリーム

 私の弟が産まれる前、母は「今この子(私)ひとりに注いでいる愛情が半分になってしまうことが怖い」と言ったらしい。それを聞いた父は「愛情は2倍に増えるから大丈夫」と返したそうだ。

 そんなことを思い出しながら、この日記を書いている。

 

 

9月16日(土)

★テニラビ試遊会@新宿
 プレイステーションパラッパラッパー以来まともにリズムゲームをしたことがなかったので、降ってくる球に混乱しただけで終了。
★ランチ@渋谷タワレコカフェ
 友人に試遊会の話をすると「他のゲームで練習しとけば?」と言われる。女アイドルのなにかを勧められたが、萌え声苦手だからなあ、などと文句を言いながら帰路につく。

 

9月17日(日)
 夕方、掲げていたオタク作業ノルマを達成したのでスマホをいじっていたところ、リズムゲームをしよう!という気分になる。
 ドリフェスに遭遇したのはこのときだった。
「去年のハンサムで見たやつだ」というのが第一印象。次に、絵が好みだと思った。そのあと、iTunes Storeの評価を見て、これだと思った。この評価を書いてくださった方が、私とドリフェスを引き合わせてくれたと言っても過言ではない。

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 私は乙女ゲームをするし、夢女でもある。だが、乙女ゲームに関しては『ときめきメモリアルGirl's side』シリーズこそが頂点であり、他の誰が何を作ろうとこれを超えるものはないと思っているので、中途半端な(※主観です)乙女ゲームの要素がない、のにイケメンがいっぱい出てくる、というドリフェスは、文字通り夢のコンテンツだった。
 しかもハンサム。好きでしょ、絶対。即インストールした。聞いたことがないに等しい楽曲なのに、めちゃくちゃ面白かった。この日のうちに2000円課金して、裸ドリカのトップスを引いた。裸ドリカで頭がいっぱいになり、ラジプリを聞くことができなかった。

 

9月18日(月・祝)

 とりあえずYouTubeでアニメ一話を見た。リアリティのある声と演技、軽快なテンポで進むストーリー、ドリカタイム、ライブシーン、全部ドツボだった。しかし、お金を出してこれ以上観るかどうかはもう少し咀嚼してからにしようと一旦落ち着く。

 公式ホームページを舐め回すように見て精神の安定を試みた。天宮奏のプロフィールで「高校2年」とされていた欄が「ー」になっている佐々木純哉を見て、中卒か!? と興奮したことを覚えている。平成も終わろうとしているこの時代に中卒金髪アイドル。これはまずい。好きに決まってる。まったく落ち着けなかった。またアプリに課金した。薔薇のズボンが出た。

 夕方、ツイッター内を「ドリフェス」で検索。なにやら「ファンミ」なる聞きなれない言葉が飛び交っている。今日はイベントが開催されているらしい。時すでに遅し、しかし得体の知れない衝動に駆られ、近所のゲームセンターへ筐体を叩きに向かう。グローリーストーリーの「ちょっとばかりの」の振り付けがかわいくて永遠に見ていられると思った。お札がたくさんの100円玉に替わって、そのあとまた厚紙になった。

 アルバムを見てみたら、一番古いスクショはこれだった。私とドリフェスの歴史は裸ドリカとともにある。

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9月19日(火)

 人生で初めて、通勤電車の中でリズムゲームをした。

 

9月20日(水)

 耐えきれずdアニメストアに登録。一期のアニメを4話まで視聴する。

 

 9月21日(木)

 家を出る前にアニメ5話と6話を見る。

 一日中、トラフィックシグナルに「THRILL」を歌ってほしいということばかり考えていた。帰宅後にアニメ一期を完走。10分足らずの間に「モブから殴られる男を男が助ける」というやつの両方のポジションを2人がやってのけたKUROFUNEに、開いた口が塞がらなかった。午前2時に泣きながら12話を見終えたときには、完全に魂がイカれていた。

 

9月22日(金)

 もはや仕事のできる精神状態ではなかった。帰宅後、その時点の最新話であるR5話まで視聴。

 

9月23日(土)

 オタク作業を終えたらDMMシアターへ行こうと決め、10月1日に完成させる予定だったものを意地で仕上げる。作業中はずっとドリフェスのアニメを流していた。

 夜中、朦朧としたまま翌日のDMMシアタートラシグ回を予約した。

 

9月24日(日)

★イリュージョンShow Time @DMMシアター

 出かける準備をしているときに、午前の回が機材トラブルで中止となったとの報が入る。もしかしたら、私がドリフェスを好きになることについて、神様がNGを出しているのかもしれないと泣いた。が、トラシグ回は無事見られたので、神様は私の背中を押しているんだと思った。

 一度訪れたことのある会場ではあったが、「いる」感覚があまりにも強くて、小さい体を屈めてファンサしてくる千弦がかわいすぎて、バードケージのときの脚が良すぎて、気を失いそうだった。

 周りの人たちが持っていたドリカ型ペンライトが羨ましくて羨ましくて、欲しくて欲しくて、帰りの電車で取引用の捨てアカを作り、ファンミ大阪公演のチケットを譲っていただくことに成功した。

 

9月30日(土)

★ファンミ03@大阪・堂島リバーフォーラム

 一週間以上、家にいるときはずっとドリフェスのアニメを見ていて、毎日2時間くらいしか寝ていなかったが、なぜか肌がツヤツヤピカピカだった。女の肌をきれいにするのは食事よりも睡眠よりもときめきだ。最高のコンディションで初の3次元イベントに参加した。

 念願のドリカ型ペンライトを手に入れたことで、天にも昇るような気持ちだった。ドリカが売り切れていたので怒り狂いかけたが、入場特典として一枚貰えたので事なきを得る。

 ドリフェスのイベントには初めて来たはずなのに、既視感があった。なぜだろう。そうだ、アミューズだ。ハンサムライブやThe gameで感じたことのある雰囲気が、そこにはあった。アニメの声優イベントではなかった。アミューズなのだ。勝手知ったるアミューズの若い男のイベントだ。アウェイじゃない、私はここにいても大丈夫だ、と気付いた瞬間から、もうめちゃくちゃに楽しかった。本当に悔しいけど戸谷くんにメロメロになって会場を出た。

 

10月1日(日)

★うちわ配布

 朝イチでてっぺんへ行く。その足で池袋のうちわ配布に参加した。めちゃくちゃオタクしてる。

 

10月7日(土)

 一緒にオタクイベントへ参加した後輩から「どうしちゃったんすか!?」とドン引きされる。だがこの後輩も数か月後にはドリカライトを振ることになる。

 

10月9日(月・祝)

 四半世紀以上の付き合いがあり、中学時代をともに氷帝学園夢女として過ごした幼馴染と買い物に出かける。ドリフェスでヤバイ状態にあることを話すと、「あなたをそこまで狂わせた男が見たい」と、その場でアプリをインストールしてくれた。2か月後に会ったとき、彼女は追憶のロンドンをきちんと走っていた。

 

10月14日(土)〜16日(月)

★京都旅行

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 新幹線で食べる昼食にマグロとエンガワの寿司を買っていた。ぬいに慣れていないので写真の撮り方がひどい。

 薄々感づいてはいたが、ドリフェス知名度が低いことに改めて気付かされ、ブログを書こうと決意する。ドリフェスのこと知らない人なんでこんなにいるんだよ、おかしいだろ、とドリフェスを知って1ヶ月の身ながらも思った。

 

10月26日(木)

 Amazonから一期のBD全巻が届く。これにともないdアニメストアを解約するが、流れるようにアニメイトチャンネルへ行く。

 

10月29日(日)

 前述の記事を公開。その節はたくさん見ていただきありがとうございました。

 

11月1日(水)

ドリフェス!R 11話先行配信日

 頭が痛くなるくらい泣いた。ドリフェスのことがめちゃくちゃ好きで、もはや熱に浮かされた一過性の恋ではなく、愛になっていると気付いてしまった。(ポエム)

 

11月3日(金)

★AGF

 存在を知ったときにはAGFのチケットが売り切れていたので、噴水広場だけ観に出かけた。現地でナンパした純哉推しのお姉さんにひっつきながら見た薔薇の三銃士。前にいたKUROFUNEのオンナさんが「よかったらどうぞ」と場所を譲ってくれた薔薇の三銃士。薔薇の三銃士のことは一生忘れない。

 

11月4日(土)

★六角チムパ

 めちゃくちゃ面白くて、頬を叩かれたような衝撃を受ける。もしかしたらこの一ヶ月半、私は夢を見ていたのかもしれない。

★クロスドリームツアー

 夢じゃなかった。DearDreamは現実だったし、DearDreamを大好きな自分の気持ちも現実だった。

 同じテーブルになった女の子をナンパしたらツアー全通だと言うのでハッとなり、慌てて全公演申込む。

 

11月25日(土)

★クロスドリームツアー

 なぜか付いてきてくれたテニスの友人とともに風間圭吾に大はしゃぎする。

 

12月2日(土)

★イリュージョンShow Time @DMMシアター

 WM回。リアル女児が「かなでく〜ん」と声を出したので会場がほわハピに包まれた。

 

12月9日(土)

★イリュージョンShow Time @DMMシアター

 キャストが来たKUROFUNE回。席がめちゃくちゃ前の方だったのであまり記憶がない。戸谷公人の顔が良かったことだけ覚えている。

 

12月10日(日)

 友人を車に乗せ高速道路を走りながらドリフェスアニメを見せたところ、青いものを見た瞬間に「えんがわ」と言うようになる。

 夜中にてっぺんへ行ったらドリフェスのオタクがいっぱいいた。てっぺん、いつ行ってもドリフェスのオタクがいる。

 

12月17日(日)

 後輩のジャニオタとドリフェスを鑑賞したところ、やはりことあるごとに「えんがわ」と言うようになる。夕飯は回転寿司を食べた。えんがわの即効性は一体なんなのか。

 

12月23日(土)

★イリュージョンShow Time @DMMシアター

 トラシグ回。やっぱり、天宮奏くんは、いる。江戸時代だったらDMMシアターは民衆の心を惑わすものとして取り壊されていただろう。ドリフェスくんと平成の世で会えてよかった。

 

12月24日(日)

★ハッピーメディアクリスマス

 この日、私が15年間信仰の対象としてきた神様は言った。「テニプリのほかのアニメとかを好きでもいいんだよ」と。想像力豊かなオタクなので、私に言っているのだと思った。テニプリは歴史が長いだけあって、ジャンルをかけもちしている人もいるし、一度離れてからまた戻ってくる人も多いし、なんと出戻りオタクを迎えるキャラソンまである(不二周助「おかえり」)。神様は、そんな人間をーーいつかそうなるかもしれない私をーー許すのだ。

 触れられるほど近い彼の姿を網膜に焼き付けた。この優しい人に、少し時間を置いてまた会いに来よう。そう思った。

 

 

 そして今に至る。

 人間って変わる。

 アクセサリーもスマホのケースも、カバンも爪もスニーカーも、水色だったものがぜんぶ赤色に変わった。これまで築いてきた自己が崩壊して、新しい人間に生まれ変わっているような気持ちがする。

 テニプリだけを愛していることが自分のアイデンティティだと思ってきたけれど、いま、ドリフェスのライブ会場で、好きという気持ちが涙になってぼろぼろ溢れてくるくらいに、ドリフェスのことが大好きになっている。私が私ではなくなってしまったみたいだ。

 でも、好きなものはひとつでなければいけないわけじゃない。冒頭で書いた両親のやりとりのとおり、好きなものが増えれば、きっと愛情をためておく器も大きくなる。私は弟と比べて愛情が足りないなどと感じたことはないし、弟を見ていても、ああこいつも親に愛されてるんだなと思う。愛情って無限に増えるのかもしれない。

 

 私は、自分が自分でなくなる気持ち良さと気持ち悪さでぐちゃぐちゃになりながら、ものすごい覚悟でこのツアーを回っている。私をここまでさせたんだから、横浜のあともまた新しい明日を見せてね、DearDream。これからもよろしくね。

わたし負けましたわーーBATTLE LIVEで感じた5次元

 BATTLE LIVEとは、「ファンからのエールをより多く集めたやつが勝ち」という、至ってシンプルなルールの闘いである。

 その「BATTLE LIVE」の名を冠したイベントが、3次元に実現した。2018年2月3日・4日の2日間、KUROFUNEのもつ情調と会場の熱気とが融けあい、会場は異次元と化していた。

 

 タイトルには「BATTLE」、出演者はSNSでバチバチアピール。いったいどんな闘いになるのかとそわそわしていた。ファンのエールを多く集めたほうが勝ちというルールなら、こういうシステムになるのかもしれないなどと思ってもいた。

 しかし、数字で勝敗を決めるような演出は一切なく、実際の闘いは、KUROFUNEとDearDreamが曲やファンを取り合うところに凝縮されていたように思う。特に、4日のMC中に起こった「DearDreamの女だよな!?」「KUROFUNEの女だよな!?」「俺のミ・アモールだよな!?」「かおるのかおるだよな!?」「富田の富田だよな!?」というファンのエールの獲り合いは、BATTLE LIVEのバトルらしさを一番感じた場面だ。なお、最後には「もう何でもいいんだろ!」と穏やかなオチがついていた。

 

 だが、BATTLE LIVEはKUROFUNEとDearDreamだけの闘いだったのかと問われたら、答えはノーだ。なぜか。それは、私達ファンも、闘いに参加していたからである。

 そして、私は負けた。完全敗北した。2日間であらゆるものに負けたと感じた。その瞬間の思いを書き残しておきたい。

 

 

Shoot! Raid!

 ド初っ端の変身シーン生演奏。アイドル活動のなかでも特に歌を重視するKUROFUNEのバックに生バンド。ドリフェスくんの“粋”をここに見た。やはり生の音楽の持つ力は強い。

Whole New World

 一曲目から誰に負けたかというと、KUROFUNEの男にである。やはり女の声では少し物足りないと以前から実感してはいたが、間近で地響きのような開国コールを耳にし、完全に負けたと思った。KUROFUNEの男たちの開国コール、サイコー超えてたよ。

 Up to speed!

 これは私がドリフェスというコンテンツに投降した昨年11月に東京湾を眺めながら泣いた大好きな歌詞なので、無条件で敗北。

BIRDCAGE〜欲望の鳥籠〜

 5列目で浴びた戸谷公人さんの回し蹴りかっこよすぎ負けた。ここまでの3曲全部ロック楽曲だよ(アプリ準拠)。冒頭からこんなに飛ばして、これから一体どうなってしまうのかというワクワク感がすさまじかった。

ARRIVAL -KUROFUNE Sail Away-

 もはや勝ち負けがどうとかではなく、開国。winnerのarrival。

ユレルMidnight

 ここぞというときのパトライトみたいな照明でアガりすぎ帰伏。

インフィニティ・スカイ

 あからさまに狙ってきたギャップに一瞬でも萌えを感じたので敗北。

君はミ・アモール

 いつも笑顔のDearDreamがキリッとした表情で蟹ダンスをしたことにより前奏で敗者となることが確定した。「We'll Be In Your Pleasure」は聞くたびに慄いてしまうが、風間圭吾ではなくDearDreamがその歌詞を背負うとまた趣が変わるのだと気付かされた。

ユメノコドウ・NEW STAR EVOLUTION・PLEASURE FLAG

 DearDreamの赤担当に心をジャックされており無条件降伏してしまったので記憶がない。おばあちゃんになってもプレフラ間奏終わりの投げキスで元気いっぱい沸きたい。

薔薇の三銃士

 昨年のAGFでは、これが始まった瞬間、30分前にその場で初めて会った隣の人に抱き付いてしまったくらいには好きな曲とメンバーなので今回もホールドアップ。間奏のセリフで腰抜かした。

リバーシブル→バレンタイン

 可愛いという感情を溜めに溜めておいたダムを決壊させたWMのあと同じ振り付けで出てくるKUROFUNEにより会場中の穴という穴から汁が出て大洪水。

MAY BE, LADY!

 神様ありがとう。それしか言うことなくない?

FACE 2 FAITH

 なにもかもが純粋に格好良いのでこの曲で勝とうなんて初めから思っていない。DMMシアターで見た振り付けと、アプリのあのカメラアングルをいつかどこかで見たい。

ありがとうの数だけ笑顔の花を咲かせたい

 エモ楽曲のエモアレンジでエモな雰囲気になったうえ、出席確認からの流れで石原さんが「イーヤーサーサー」の合いの手を入れた(沖縄出身の方がいた)ため5回くらい落城した。

SAKURA LETTER

 DearDreamがしっとりと歌い上げているだけでもずるいのに、最後の最後でインフィニットヴォヤージュのKUROFUNEがすっと入ってくる抜け目の無さ。インフィニットヴォヤージュ着たあの2人に勝てる? 私は勝てない。

BEST☆★PARTNAER

 ファンミ03でのフリに「俺たちのベストパートナーはファンのみんな」というような言葉があり、今回もそう言っていたと記憶している。だが、この歌詞はKUROFUNEにとても合っているので、あなたたちのベストパートナーはそれぞれ横にいる相方だよ……私たちじゃないよ……と勝手に負けた気分になった。

シナリオ

 勝つ気どころか、まず闘う気すら起こらないからね。

Future Voyager

 2次元のKUROFUNEにとって大切な一曲を、3次元でもこの日まで大事に大事にとっておいてくれたという事実が御膳上等。ありがとう。

ALL FOR SMILE!~Shoot!Raid!MIX~

 この曲をこの場面でShoot!Raid!MIX。DearDreamなしでのAFS。BATTLE LIVEがKUROFUNE主体のイベントだということをここにきて改めて感じさせてくる演出。完敗。

Paredeが生まれる

 この曲をこの場面で、KUROFUNEだけで歌うなんて。天才すぎる。歌詞を「おばあちゃん」から「おじいちゃん」にしたところもとても良い。

Dream Greeting!

 ラストにこれを持ってくるセンス。奇をてらいすぎず、かといって無難すぎるわけでもないこの感性に万歳。

 

 

 この日の行動や言動を「9割戸谷、1割プリンス」と言う戸谷さんに対して「100割株ちゃん」と返していた株元さん。「分けるとか分けないとかじゃないんだよね、勇人は俺の中にいるから」「アイドルとは何か、それを勇人と一緒に考えて、歩んできたような気がします」とも語っていた。

 これまでの姿を長く見てきたわけではないが、彼が葛藤し、少しずつ2次元と妥結してきたからこそ、「お前らのエールがある限りKUROFUNEは走り続ける」なんて叫びが出てきたのだろうか。

 

 

 ドリフェスについて考えるとき、3次元と2次元のつながりを取り上げることがある。3次元のもつ一面が2次元キャラクターの構成要素になっていることや成長など、2人、ひいては14人に、さまざまな共通点が見られるからだ。そして、数ヶ月間このコンテンツを見てきて、3次元側の人間は、もはや2次元のキャラクターにとって単なる“演者”ではないと実感している。

 

 一般的なコンテンツでは、キャラクターの存在が先行し、それを声優や俳優が追っていく(ただし、私が詳しく知っていて比較対象にできるのは『テニスの王子様』だけなので、一般というよりは“模範”なのかもしれない)。原作、あるいはキャラクターの性質やビジュアルが最優先の、トップダウン型といえる。演者は、声や見た目、行動などにあらわれる自分の要素を消して、キャラクターになりきろうとしてくれる。私は、声優さんも2.5次元俳優さんもみんな原作者やキャラクターの支配下にいるものだと考え、その手法が正しいと信じてきた。

 一方、ドリフェスのキャラクターづくりは、ボトムアップ型だ。キャラクターについてのおおまかな枠があり、そこに中身を入れていく。その中身となるものに、3次元側の要素がある。たとえば、3次元側の好きな食べ物が2次元側の好きな食べ物になっていたり、3次元側で撮られた写真と同じポーズが2次元側に採用されたりする。かと言って、『はじけてB.B.』や『娘。物語』のように、実在の人物を描いたノンフィクションではないので、3次元側が2次元側を支配しきるということはない。このやりかたが非常に巧みなのだ。絶妙なさじ加減で、「5次元」という謎の言葉に説得力を持たせてくる。

 BATTLE LIVE中にも、「5次元」を感じた瞬間があった。

 3日のMC中に戸谷さんのイヤモニが壊れてしまい、舞台上に残された株元さんが一人で「シナリオ」を少し歌った場面だ。「どうしよう、ソロでシナリオ歌う? でも声出ないよ」と冗談ぽく言ったところ、客席から「イケるっしょ」コールが起こり、ワンフレーズだけ歌った。もしも2次元の黒石勇人が同じ立場になったとして、やはり彼も、ここで歌う以外の選択をしないだろう。3次元で起こったことを、これは2次元でもありうるな、と自然に受け入れられてしまった。一般的な(“模範”的な)コンテンツでは学級会になるようなことでも、はじめから「そういうもの」という前提があるドリフェスでは、承服の対象なのだ。これはおそらくドリフェスにしかない、3次元側と2次元側の特殊な結びつきだと思う。

 余談だが、昨年12月、DMMシアターでのKUROFUNEトークショーの冒頭で、MCが「風間圭吾役の~」「黒石勇人役の~」とキャストを紹介した。そのとき、ものすごく違和感があったのだ。そうなんだけどそうじゃない、と。最後の挨拶では「風間圭吾こと~」「黒石勇人こと~」に修正してきていたので、やはりそこにはこだわっているのだなと感じたことを覚えている。

 

 3次元と2次元の関係については日々意識を更新させられているのだが、ここ1週間ほど考えている構造は下図のようなものだ。各種メディアで「パラレルで活動」「体現」などと表現されていることから、3次元側と2次元側が、魂のようななにかを共有した別の存在であることがわかってきた。

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 だから、株元さんの「勇人は俺の中にいる」「一緒に歩んできた」という言葉や、戸谷さんの「圭吾と勇人を感じる瞬間があった」という感想がぐっときた。このコンテンツのあり方にかんして、舞台に立っている側の方も感慨にひたってくれているんだと、オタクはとても感動した。

 

 最終日はアンコールの声が出るのが遅かったとのことだが、あれは、あまりにもライブの内容が良く放心していたので拍手しかできなかったためである。3次元の人間が2次元のキャラクターを憑依させていたのではなく、完全に“4人”の姿が見えてしまったせいで(頭は大丈夫です)、何もできなくなってしまったのだ。

 KUROFUNEに、最初から最後まで、わたし、負けましたわ。

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