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テニスのこと

テニプリを愛するすべての人に幸あれ

それでも私はテニモンじゃない

 広義の「テニモン」の自覚を失って久しい。
 私はDREAM LIVE 7thのときに死にかけたことがきっかけで、いまだにテニミュに対して抜け殻状態だからだ。
 とはいえ、セカンドシーズンもサードシーズンも毎公演劇場へ行っているし、テニミュバイルには加入し続けていたので、狭義の「テニモン」ではある。
 それでも私は「テニモン」じゃない。

 

「テニモン」。その響きの妙さや、テニミュに貪欲な獣を連想させる語感が受け、長くテニミュファンの間で使われている。と思う。

「テニモン」という言葉を生み出したのは、ファーストシーズンで跡部景吾を演じていた久保田悠来さんだ。2008年か2009年頃だっただろうか、詳細はもう覚えていないが、テニミュバイルのメールマガジンに「テニミュバイル会員のみなさま、略してテニモンのみなさま」から始まる彼のメッセージが記載されていた。

 つまり、狭義の「テニモン」とは、テニミュバイル会員のことを指す。

 

 しかし、「テニモン」には広義の解釈も見られる。テニミュバイルの会員以外を「テニモン」呼ぶことが多々あるのだ。

 私にとって広義の「テニモン」の定義は、第1にテニミュが好きなこと。第2に、テニミュキャストが好きで、ジャージを着ていないキャストも愛していること。それと、公演の千秋楽にこだわってチケットを取る人のこと。この3つだ。テニモンの定義に、原作『テニスの王子様』が好きなことは含めていない。

「テニモン」ついては、すどうさんがご自身の体験も含めて書いているので、こちらも読んでいただきたい。

 

「テニモン」という表現が誕生したころ、私は間違いなく「テニモン」だった。出演者のブログもまめにチェックし、千秋楽の当日券にも並んだ。キャラクターを観に行くのではなく、キャストが演じるキャラクターを観るのでもなく、「キャラクターを演じるキャストくん」を観に行っていた時期もあった。

 あまりにも熱心な「テニモン」だったので、ドリライ7thの最終日に家のベランダから落ちた。(もちろん自殺ではなく、いろいろあってベランダをよじのぼったら落ちただけ。)

 私はそこで一度「あ、死んだ」と思った。テニミュのせいで死ぬのだと。落ちていきながら、自分はテニスの王子様の、テニミュの、この公演のために命を懸けて、そして死んだと思った。結果として生きてはいたけれど、私は一度、テニミュのために死んだのだ。

 こうしてファーストシーズンに命を持っていかれ、脱け殻となった私は、2010年からこれまでの6年間、ぼんやりと、己の魂を供養するための義務のような思いで、テニミュを観てきた。

 

 しかし最近、同じようなファーストシーズンの亡霊仲間たちがこぞってサードシーズンの公演に通いつめている。ファーストシーズン時代のテニモンはだいたい原作主義者で、キャストのことを降霊術師かなにかだと思っている人ばかりだ。その「旧テニモン」が、最新のキャストに入れ込み、劇場へ通い詰めている。これはいったいどういう現象だろう。

 ここで思い出すのは、ドリライ2016だ。ここで気付かされた「キャラクター重視」の部分が、旧テニモンに響いたのではないだろうか。

 ファーストシーズンがキャラクター重視だったかと問われたら、決して頷けない。ファーストシーズンはなにもかもが手探りで、私たち観客も、キャラクター(の格好をした人)が出てきたという現実だけで胸がいっぱいになっていた節があり、むしろ、セカンドシーズンやサードシーズンのほうが「キャラクター」を意識したつくりになっていると思う。原作が進み、ファンブックなどでの情報が充実してきた影響もあるだろう。日替わりシーンではキャラクターの内面やバックボーンなどの描写が多くなったし、キャストもキャラクターのデータを叩きこんで出てくるようになった。

 では、私たちはなぜファーストシーズンにこだわるのか。

 私にとってその理由はたったひとつ、「初めて自分の目の前に出てきたあのキャラクターたち」だから。ようは刷り込みだ。好きで好きで、でも一生出会えることがないと思っていたキャラクター(を演じてくれる男の人)が目の前にきて、運がよければ手に触れたり、駆け抜けていったあとの残り香を嗅いだりできるのだ。五感のうち味覚以外は宍戸亮を感じられるようになってしまった。ヤバイ。シャブすぎる。もう、初恋の人を訊かれたら、幼稚園で同じクラスだった男子ではなくふつうに鎌苅さんの名前を挙げてしまうレベルでシャブい。テニミュはそういう空間だった。キャラクターとキャストを混同しても意味がないと理性ではわかっているはずが、だんだんわけがわからなくなって、キャストを好きになり、彼の集大成を見るために千秋楽のチケットも欲しくなる。そして「テニモン」になる。

 それが、セカンドシーズンで物語は2周目になり、キャラクター(キャスト)が「いる」のにも慣れ、感動も少し薄れてきたような気がする。もちろん、セカンドシーズンで初めて内村や森、滝が登場したことは嬉しかったし、ファーストシーズン以上にキャラクターを理解しようと努力しているキャストも多かったと思う。しかし、「マンガから出てきたんだ!やっと会えた!」という感動は、ファーストシーズンに比べると落ち着いてしまった。(※個人の意見です。私が年を取ったせいかもしれない。)

 そしてサードシーズン。テニミュは、「原作から出てきた」ことを強く意識させるつくりに変わった。演出の上島さんは、こう語っている。

(3rdシーズンの聖ルドルフ公演冒頭で原作の絵を使用したことについて)「ほら、出てきたみたいでしょ、これが原点だよ」って、3rdシーズンでもう1回、ここが原点だと僕もお客さんもみんなで再認識する意味で使いました。

美術手帖 2016年7月号

美術手帖 2016年7月号

 

 サードシーズンのテニミュは、キャラクターが「いる」空間ではなく、「出てきた」空間。それがどことなくファーストシーズンを想起させる。だから、ファーストシーズンを追いかけていた旧テニモンたちが「テニモン」に戻っているのかもしれない。

 

 それでも私はテニモンじゃない。

 2016年の夏を終えたとき、私はこの台詞が言えるのだろうか。新しい宍戸亮キャストの画像をかたっぱしから保存しながら、ぼんやりと考えている。

「ミュージカル『ドリライの王子様』」

2.5次元 テニプリ

 ドリライが変わった。

 それに気付いたのは、不動峰の寸劇を見ているときだった。

「真剣勝負だ!」を歌い終えた彼らは、「黒猫アイドル」と猫のようなポーズ。それを見た私は、テニミュは十数年やっていていまだに私たちがこんなネタで喜ぶとでも思っているのか、ふざけるな、絶対に許さぬと怒りに震えた。

 しかしその直後、2年生による「なんで俺達がこんなことを……」「せっかく橘さんが考えたんだからちゃんとやれよ」とのやりとりが始まった。

 そう、なんとこれは、「橘さん」が「ドリライ」を盛り上げるために考えたものだったのだ。パソコンと甘いものを苦手とする「橘さん」が、「ドリライ」で人を喜ばせるために知恵を絞った結果が「黒猫アイドル」なのだ。この絶妙な外している感は橘桔平のしわざで、しかも2年生たちはそれを「ちょっとダサいかもしれない……けど、橘さんが考えたんだからやるぜ!」と信じてやっているのだ。許した。許すしかない。むしろ愛おしさすら覚えるほどだ。

 

 このとき私は、テニミュ3rdシーズンのドリライが新たな世界を生み出したことに気付いたのだった。「ミュージカル『テニスの王子様』DREAM LIVE 2016」は、「ミュージカル『ドリライの王子様』」の世界だった。

 この『ドリライの王子様』呼びには、二重かぎかっこが重要だ。『テニスの王子様』では、『ボウリングの王子様』や『ビーチバレーの王子様』、『焼肉の王子様』などの作品タイトルロゴを変更してまでの番外編回や、ゲーム『学園祭の王子様』があるが、「ミュージカル『テニスの王子様』DREAM LIVE 2016」は、そういった類のものと思われる。

 つまり、『ドリライの王子様』という、(ミュージカル)『テニスの王子様』の番外編である。

 

 これまでのドリライには明確なコンセプトがなく、単なるガラコンサートと位置づけされていただけだったように感じる。そのため、本公演に比べて、2次元(=キャラクター)よりも3次元(=キャスト)を強く意識させられることが多かった。

 しかし、今回のドリライには、「普段はテニスしてる中学生の俺らだけど、なんかドリライってやつに出ることになったぜ!会場を盛り上げたやつが勝ちだぜ!」といった雰囲気が感じられた。

 そう感じた具体的な箇所が、いくつかある。

 オープニングの新曲「DREAM」(*1)では、「夢の世界」「おいで」といった歌詞があり、現実とは一線を画した世界へ観客を誘っていた。

 「『Dream Live』って言ったら、こっから不二先輩が出てきて、どんどんカッコよくなってくんだよな!」「手塚部長のバラードもこのあたりだな」「で、他校がどんどん集まってきて、バチバチ燃えんだよな!」とドリライのシナリオを語る(*1)桃城と海堂。さらにこのあと、河村が「ライブにシナリオなんてない」と言って登場する。(過去の)ドリライのお約束を語ると同時に、この「ドリライ」を台本通りに演じているようにも見せている。

 不動峰が「せっかく横浜に来たんだから観光しに行こう」「厳しい歌の先生や、怖い踊りの先生と練習してきたよな」と言ったのも、ややメタ的ではあるが、不動峰中のキャラクターが、この「ドリライ」に練習をして臨んできていること、普段住んでいる東京からはるばる横浜まで来たことを強く意識させる構成だと感じた。 

 観月はじめが毎公演「笑いでは負けない」と強調したり、山吹のトークコーナーでは「誰々が楽屋でなにかをしていた」との話題が出たりするのも、キャストがキャラクターを演じるだけでなく、キャラクターが“キャラ”を演じるような見せ方だった。 

ドリライ」の「勇気VS意地」のラストには、亜久津が越前に殴りかかろうとする場面がある。原作とテニミュ本公演では、亜久津が越前の胸ぐらを掴むが、越前の発言によって腕を引くというシーンだ。だが、今回の「ドリライ」では、亜久津は実際に手を上げようとし、それを河村が止めた。個人的にこのシーンは最も印象的で、なぜこういった演出になったのかを考えていた。そして勝手に、【「ドリライ」なるイベントで越前と亜久津のエキシビジョンマッチがおこなわれたが、亜久津が本気になってしまい、カッとなって越前を殴ろうとした(当然、「ドリライ」の演出にはないシーン)ので、河村が慌てて止めに入った。その後の突然の暗転は、「ドリライ」スタッフの配慮で、アクシデントがあったため「青学の柱」が唐突に始まってしまった。】という解釈に落ち着いた。

 

 サードシーズンを思い返せば、青学チムライは設定こそ良かったもののライブパートで自らが作り上げた世界観を壊してしまっていた。不動峰チムライではより良くなっていたのだが、聖ルドルフと山吹は全く違う内容のチムライを展開した。まあその惜しいところがテニミュクオリティだよねなどと話していたのだが、今回のドリライはその惜しかった部分を極限まで減らし、とても良い構成になっていたと思う。

 また、キャラクターとの距離も近く感じられた。会場の規模により物理的に近かったというのもあるが、本公演やチムライでのキャラクター姿でのお見送りに、ファンが慣れたのも大きいだろう。応援の仕方が、キャラクターを強く意識させるようなものだった。(だから、「ラッキー千石」ではキャスト名をコールする声が大きかったのはもったいなかったと思う。オープニングムービーについては、ファーストシーズンから長くキャスト名を呼ぶのに慣れてしまっているので、もうあれで良いんじゃないかなあと考えている。)

 

 ネルケプランニングの松田誠氏は、ドリライの誕生を以下のように語っている。(*2)

 (本公演について)ホームページを使ってルールを周知しました。コスプレ禁止、声かけ禁止、ボード禁止。静かに見ましょう、と。みんないいお客さんですから、約束を守ってくれたのですが、それを見ていたらなんだか可哀相になって。これも不健全だと感じたので、舞台に出演している役者たちによるコンサートを始めました。ミュージカルで言うガラコンサートです。舞台を春と冬にやるとしたら秋にコンサートを開く。この時は「手塚~」「リョーマ~」と叫んでいいので、思いの丈を伝えて発散してくださいと。

 ドリライは、キャラクターの名前を叫んで良い場として生まれたという。ただ、ドリライ1stからセカンドシーズンのドリライ2014年までの間、細かい設定は見られなかったように思われる。そこを、サードシーズンでは原点の発想に戻した。

 

 今回の「ドリライ」は、キャストがキャラクターを演じ、そのキャラクターが‘キャラ’を演じる三重構造だったといえる。だから、「ミュージカル『テニスの王子様』DREAM LIVE 2016」は、「ミュージカル『ドリライの王子様』」なのだ。あれは、『ドリライの王子様』の世界だ。

 

 

(*1)テニミュ3rdシーズン初のドリライを詳細レポ、小越勇輝も「よかったよ」-コミックナタリー http:// http://natalie.mu/comic/news/187850

(*2)プレゼンター・インタビュー:松田 誠(ネルケプランニング) | Performing Arts Network Japan

2.8次元ときめき体験【GSオンリーコスプレイベント感想】

テニス以外のこと

 3月20日、ときめきメモリアルGirl's Sideオンリーコスプレイベントへ行ってきました。ではなくて、3月20日、千葉県はばたき市にあるはばたき学園と羽ヶ崎学園へ行ってきました。

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 当日は三連休の中日。潮干狩りシーズンということもあり、館山道は他県ナンバーの車で溢れていました。多くの生徒さんたちは東京駅から会場まで直通の貸切バスで来ていたのですが、渋滞にはまりさぞ大変だったろうと思いきや、バスの中でGSイベントのDVDを見て(YES!)していたため「全く気にならなかった」とのこと。バスは3台貸し切っていたそうで、企画された方の気配りパラの高さに感動です。そして参加者の多さにびっくりです。

 スタジオへ入ると、校内放送でGSシリーズのBGMが流れ、昇降口の受付には制服に腕章をつけたスタッフさんが。ここがはばたき学園か……わたしの高校生活、いいことありそう!!ちょっとそこの芝生で転んできます!わたしはここで入学式!

 

 私はコスプレをほとんどしたことがなかったのですが、今回のイベントは「GSが大好きな人たちによる、GSが大好きな人のためのイベント」「学園生活を体感」(ときメモGSオンリーコスプレイベントホームページ より引用)というコンセプトで、手練れでも初心者でもモブでもはばたき学園・羽ヶ崎学園の生徒・先生なら誰でもウェルカム!な空気をあらかじめ出していただいていたので、参加の決断がしやすかったです。

 3rdのモブ女生徒として一人で参加したけれど、会場の空気が本当に暖かく、「ここがはばたき学園/羽ヶ崎学園なんだ……」と何度もしみじみしました。初対面の方とも濃厚な交流ができ、机をくっつけてお弁当を食べたり、おやつを広げたりと、本物の高校のような、同窓会のような、素晴らしい空間がそこにありました。公式がああいった状況になってしまったので、頼むよ耐えられないんだとばかりに、みんな飢えた獣のごとくはしゃいでいました。人間って、あんなに長時間笑顔でいられるんだね。すごい。びっくりした。

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 「女子高生っぽいもの」をみんなが追求して持ち寄った様子。リプトンの紙パックとプチシリーズとコンビニ袋は鉄板です。あと、もらったお菓子をお弁当のフタにのせるこの感じ……ミニトマトのヘタも一緒にのってるけど……素晴らしき女子高生ライフ!

 

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 また、教室や廊下にはGSの小ネタがちりばめられています。教卓に置かれた日誌、進路希望調査票、漢字の小テスト、机の上に散らばるレシート、校内新聞や部活勧誘のポスター、そしてSA・KU・YA……。愛しかない。ここには愛しかない。ラブってことだろ。

 小ネタについては、桜井琥一の漢字小テストが100点満点なのを見て、大接近ぐるぐるされているときの男子のような息づかいになりました。だって桜井琥一、あんなナリして文系で、テストでは語学の点数がめちゃくちゃ高いんですよ。般若のタンクトップとか着てるのに。琉夏は天才肌の理数系だけど、琥一は文系なんですよ。あんなにいかついのに。漢字の小テストを受けている桜井琥一……ああ……スタッフの皆様、GSの世界をこの憂き世に起こしてくださり、本当にありがとうございました。

 

 モブとしては「卒業アルバム用の日常風景を撮られている」感覚でいました。「そこの女子~卒アルの写真屋さんきてるよ~はい撮るよ~!」って言われてピースするかんじ。ランチタイムや友達とわちゃわちゃ遊んでいる様子、授業や補習の風景など、普通では考えられないようなコスプレ写真を撮れたと思います。楽しかった~!

 建物内外での自由撮影のほか、作品ごとに授業風景の撮影もありました。教室に同じGS制服の人たちがたくさん座っている様子は圧巻。「起立!礼!」で激しいシャッター音とうっとりしたため息が響きます。私が参加した回では、桜井兄弟の耳をひっぱる大迫ちゃん+それを見ている氷室先生、不二山くんの早弁、大迫ちゃんによる居眠り生徒起こしなども見られました。大迫学級の生徒になれて幸せ……!

 

 卒業式の様子も撮影する予定だったのですが、時間の都合で割愛。そんな中でも、理事長によるスピーチ「諸君、はばたけ!」を聞けたのでとっても嬉しかったです。校内放送の「いつも心にときめきを」を(YES!)し、主催さんの音頭で「いつも心に」「ときめきをー!」をコールし、イベントは終了しました。一日で入学から卒業までを体感できました。胸がいっぱいです。

 

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 イベント運営のみなさま、交流してくださったみなさま、手を振って振り返してくださったみなさま、参加されたみなさま、ほんとうに素敵な時間と空間をありがとうございました。もう、何度もお礼言っちゃう。だって本当に楽しくて幸せだったんだもん。2次元でもなく、2.5次元でもなく……GSはゲームとかジャンルとかそういった括りではなく高校生活の思い出なので3次元と言いたいところだけどそうでもなく……2.8次元くらいの世界を体験できました。

 4年前、GS文化祭のため張り切って購入した数万円の公式はば学制服をもう一度着られてよかったです。もう十分に元を取ったと思うけれど、また着たいです。絶対にまた着たいです。 

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‘ピューロ側’から観た『ちっちゃな英雄』

テニス以外のこと

 ピューロランドで『ちっちゃな英雄』を観ました。

 『ちっちゃな英雄』は、サンリオピューロランドネルケプランニングがコラボレーションして生み出されたミュージカル。ピューロランドではこれまでにも、サンリオキャラクターの登場しない『メルヘン』シリーズ等のショーが上演されてきました。ですが、出演者が全員男性のショーは初の試みだそうです。(ストーリーテラーとしてマイメロディも出てくるので、厳密には「全員男性」ではないのですが。)

 ストーリーやキャラクターなどはちっちゃな英雄(ヒーロー)公式ホームページに掲載されています。ねずみの男の子たちの友情物語で、笑いあり涙ありのとても素敵なお話です。

 

 学生時代、私はピューロランドでアルバイトをしていました。朝から夕方までピューロランドで働き、退勤後は多摩センターから千駄ヶ谷へ移動、1日分のアルバイト代をパーにしてテニミュを観る、という生活をしていた時期もありました。

 ピューロランドもテニミュネルケ舞台)も好きなのですが、今回は、出演している若手俳優よりもピューロランドのほうに思い入れがある者として感想を書きます。

 

 

 サンリオの企業理念は、「本当の幸せとは、“愛すること”を知ること」。これは、サンリオのテーマパークであるピューロランドも同じです。ですから、ピューロランドのショーは、大人が見るとちょっとこっぱずかしくなってしまうような 、純粋すぎて眩しいほど「愛すること」がテーマになっています。

 たとえば、同館で現在上演中の「ミラクルギフトパレード」。サンリオキャラクターたちが仲良く楽しく暮らしているところへ闇の女王がやってきて、彼らの世界を壊そうとします。それを見たダニエルは、闇の女王を倒そうと言うのですが、キティはそれを止めます。倒すなんてダメ、きっと仲よくできるはず、と。とても教育的で、大人から見るときれいすぎるストーリー。でも、真面目にみていると、ちょっと泣きそうになっちゃう。外界から隔離された全天候型のあの建物の中は、そういう世界なのです。

 

 『ちっちゃな英雄』は、こういった「ピューロランドの世界観」と、「ネルケが作る若手俳優舞台」との両方が、びっくりするほどうまくはまっていました。ピューロランドによそ者がやってきた、といった感じではなく、ちゃんとピューロランドの一部として存在している感じ。そもそも原作はサンリオの辻社長が書いた本なのですが、それにしてもしっくりくる。

 その理由には、フェアリーランドシアターとねずみの世界の親和性やストーリーのわかりやすさ・面白さなどがあるのですが、最たるものは、登場キャラクターに強いサンリオキャラクター要素を感じることではないでしょうか。

 主人公のねずみ・ジョージは、朗らかで仲間思い。自分が逆境に立たされても、それをそういうものとして受け止め、決してネガティブなことを言いません。前向きな性格や器用さから、どこへ行っても信頼され友達ができる、非常にできた人間(ねずみ)です。

 不器用だけど優しく、ジョージを精神的に支えるブックス。負けず嫌いでプライドが高く、ジョージをライバル視するジェラルド。気の良い兄貴肌で、ジョージに森での生活を教えるロベルト。ロベルトの弟で、その幼さからジョージに複雑な感情を抱くハンス。

 主人公のジョージのポジティブさは、ピューロランドでのキティを思い出させます。ほかのキャラクターも、みんながみんな完璧な善人ではないけれど、誰も悪人ではないんです。それぞれの信念のために生きていて、大切な人や居場所を守ろうとするんです。絶妙な人間くささが、まさにピューロランドのサンリオキャラクター。

 また、原作や台本があっても、それを細かな演技で作り上げ、ひとりのキャラクターとして完成させるのは出演者です。制作のえらい人だけでなく、出演者のみなさんの力もあっての、「ピューロランドの『ちっちゃな英雄』」だなあと思います。

 

 辻社長の思いに応えるよう「本気で、真摯に向き合い必ず面白いものにしないと」と制作されたと松田さんも語っていますが、本当に丁寧に作られたことがひしと感じられる舞台でした。

 

 サンリオキャラクターのかわいさを全身に浴びたい方、若手俳優のキラキラを間近で感じたい方はもちろん、日常生活に疲れた方にも、ぜひピューロランドで幸せな時間を過ごしてほしいと思います。他のショーもとても素晴らしく、優しい癒しの世界です。

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 みんな、ピューロランドへ行こう!

洗車イベントの話

テニス以外のこと

1年前、若手俳優に自家用車を洗ってもらった。2015年で最も印象的だったできごと「洗車イベント」の話だ。

「洗車イベント」は、株式会社オークネットが制作するWEBドラマ「愛車探偵」の公開収録イベント。真冬の屋外で、俳優の上田悠介さんと馬場良馬さんに自家用車を洗ってもらうことができるという衝撃的なものだった。

愛車探偵は貴方のクルマをココロから洗う! 

愛車探偵は、貴方のクルマをココロから洗う! WEBドラマ「愛車探偵」公開収録イベントを開催 2月28日(土) 9:00~17:00 主催:株式会社オークネット 運営:愛車探偵公開収録イベント運営事務 - 株式会社オークネット

 

友人から「変なイベントがある」と誘われて応募したところ抽選に当たり、早朝のアクアラインを走って行った洗車イベント。

愛車探偵たちは私の愛車にジャージャー水をかけた。泡のついたスポンジで洗われたのは窓ひとつ。事前の連絡では「一緒に洗車」と言われており、多少濡れても良い服装で来いと指定されていたのだが、実際には、イケメン2人が水をジャージャー流すところをスマホで動画撮影する監督の様子を、北風に吹かれながら眺めるだけだった。前日の夜にすでにコイン洗車を済ませていたぴかぴかの愛車は、イベント終了後、スタッフさんがきれいに水滴を拭いてくれた。

f:id:mihoko_le:20151207233525j:plain(私のクルマに水をかけるイケメン2人、それを見ているオタク の図)

 

情報を整理すると、下記のようになる。

事前に連絡されていたこと

・一緒に洗車するので濡れても大丈夫な格好で来ること

・「洗車してもらいたい人物」どちらかひとりを選択できること

 

当日知ったこと

・洗車は俳優2人でおこなうこと

・参加者は洗車しないが、洗車前に他の見学者の前でインタビューを受けること

・事前に「洗車してもらいたい人物」と指定した方を自家用車に連れ込めること

・俳優を自家用車に連れ込んでいる間、車は大きな布で目隠しされ、他の観客からは中の様子が見えないようにすること

 

車の中で起こったこと

後部座席に、上田さんをはさみ3人で座った。私のクルマはフィットなので、ふだんはそれほど小さいと感じることはないのだが、上田さんはとても窮屈そうに身を縮めていた。それから、上田さんファンの友人が舞台の感想などを熱く話していた。私は、5年ローンで買った愛車に(元)テニミュキャストが乗っている意味のわからなさで意識が朦朧としていた。会話はほとんど覚えていないが、「何で俺を知ったんですか?テニスのプリンス的な?」と訊かれたので頷いた。スタッフさんから時間だと告げられた直後、上田さんが突然両腕を広げ、私たちの肩を抱いた。ガッと肩を捕まれ、ぎゅっと引き寄せられた。こんなことを断りもなくやって許されると思ってるなんて、自然体で純朴ぶっていても彼はやはりイケメン若手俳優の自覚があるのだ。上田さんは汗くさくて、ふつうの成人男性――お父さんの布団みたいなにおいがした。若手俳優も人間なんだな、と思った。めちゃくちゃ興奮した。

 

一緒に洗車するんじゃなかったのかよ、などといった文句は全く思いつかなかった。そんなことはどうでもよくなるくらい濃厚な時間を過ごすことができた。参加費無料で、若手俳優と交流できて、クルマを拭いてもらって、さらにシュアラスターの洗車セットまでお土産でいただいてしまう、最高のイベントだった。ありがとう愛車探偵。ありがとうオークネットさん。

 

そんなイベントの第2弾が、3月に幕張で開催されるとのこと。応募は終わっているが、参加される方は十分に心の準備をして臨み、楽しんできてほしい。

愛車探偵は貴方のクルマの天使になれるか!?